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ドージコイン（Dogecoin／ティッカー：DOGE）は、本来ここまで注目される存在ではなかった。2013年にジョークとして誕生したこのトークンは、長い間インターネット上での「投げ銭」用途にとどまり、それ以上の役割はなかった。ところが、2021年に転機が訪れた。
同年1月初旬から5月初旬にかけて、DOGEの価格は約0.0047ドル（約0.70円）から史上最高値の0.737ドル（約110円）へと急騰し、その上昇率は15,000％を超えた。
この爆発的な上昇にはいくつかの要因があった。掲示板サイト「レディット（Reddit）」上でスレッドが拡散し、イーロン・マスク氏がDOGEについて投稿したこと、そして暗号資産（仮想通貨）を扱ったことのない個人投資家が「ロビンフッド（Robinhood）」や「コインベース（Coinbase）」などのプラットフォームを通じて大量に購入したことが背景にある。
しかし、当時のドージコインには実用性もロードマップも、確固たるコミュニティ基盤も存在しなかった。そのため、2021年の急騰は一時的なバイラル現象にすぎず、その後同様の上昇を再現することはできていない。
一方で、「マキシ・ドージ（Maxi Doge／ティッカー：MAXI）」は異なる可能性を示している。現在、約400万ドル（約6億3,000万円）を調達中の仮想通貨プレセール（事前販売）段階にあるミームコインであり、「ジム文化」をテーマとしたユニークなコンセプトを持つ。11月以降の市場で有望なアルトコインを探している投資家にとって、注目すべきプロジェクトとなり得るだろう。
マキシ・ドージとは？ハイリスク志向のトレーダー向け「ジム系」ミームコイン
マキシ・ドージ（Maxi Doge）は、一般的な「犬系コイン」とは一線を画す存在である。これは、シバイヌをモチーフにした筋肉質のマスコットを持つERC-20トークンであり、エナジードリンクのようなビジュアルデザインと「レバレッジ1,000倍で取引、ストップロスなし」といった挑発的なスローガンを掲げている。
このプロジェクトは、ハイリスクを誇りとして楽しむトレーダー層を主な対象としている。いわば「ジム文化」と「無限先物（パーペチュアル・フューチャーズ）取引カルチャー」の融合だ。可愛らしさを強調したドージコインとは異なり、マキシ・ドージは混沌としたエネルギーを前面に押し出している。
毎週開催されるトレーディングコンペティションが最大の特徴であり、収益率（ROI）ランキングや、MAXIおよびUSDT（テザー）で支払われる賞金プールが設定されている。これは、ボラティリティを好むトレーダー向けに設計されたゲーミフィケーション（遊びの要素）システムである。
チームのホワイトペーパーによると、将来的には高レバレッジ取引をサポートする先物プラットフォームとの統合も計画されている。最大1,000倍のレバレッジに関する言及もあり、実現すればMAXI保有者は収益をさらに拡大できる可能性があるとして注目されている。
マキシ・ドージの仮想通貨プレセール：約400万ドルを集めた理由
マキシ・ドージ（Maxi Doge）の仮想通貨プレセール（事前販売）は段階的に実施されており、MAXIトークンの価格は少しずつ上昇している。現在の販売価格は0.000267ドル（約0.04円）に設定されている。この段階的な価格設定モデルは意図的なものであり、各ラウンド間の上昇幅を小さくすることで、早期参加者がより有利な価格で購入できる仕組みとなっている。
もし分散型取引所（DEX）への上場が成功すれば、この初期参入が大きな利益につながる可能性がある。
投資家はETH（イーサリアム）、BNB（バイナンスコイン）、USDT（テザー）、USDC（USDコイン）、または銀行カードで購入することができ、最低投資額の制限は設けられていない。さらに、購入直後からMAXIをステーキング（預け入れ）することも可能である。現在のステーキング利回り（APY）は年率約78％とされており、これまでに96億枚以上のMAXIトークンがロックされている。こうした仕組みは、新しい仮想通貨としての信頼性と将来性を高める要素となっている。
プレセール終了後には、数日以内に分散型取引所ユニスワップ（Uniswap）での上場が予定されており、その後は「MAXIファンド」を通じて中央集権型取引所（CEX）への上場資金が確保される計画だ。マキシ・ドージのテレグラム（Telegram）コミュニティでは、すでにどの取引所に上場してほしいかについて活発な議論が行われている。
また、有名な暗号資産系ユーチューバーの間でも話題となっており、フォロワー数9万3,000人以上を持つ「ボーチ・クリプト（Borch Crypto）」氏は、マキシ・ドージを「次に来る大型ミームコイン」と評している。
次の相場サイクルに向けて、マキシ・ドージは最有力のアルトコインとなるか？
2021年のドージコイン（Dogecoin）の15,000％上昇は、ウイルスのような拡散力と著名人の投稿によって引き起こされたものだった。当初は無名の存在だったが、時間をかけて徐々に支持を集めていった。一方で、マキシ・ドージ（Maxi Doge）は異なる戦略を取っている。すでに形成されたコミュニティとともに市場に登場しているのだ。
さらに、プレセール（仮想通貨プレセール）で約400万ドル（約6億3,000万円）を調達しており、ドージコインが持ち得なかったマーケティング資金を確保している。この資金は、インフルエンサーとの提携や、X（旧ツイッター）やテレグラム（Telegram）を活用した広報キャンペーンに充てられる可能性がある。
暗号資産市場に対する認識も2021年以降、大きく変化した。当時と同じ個人投資家層は依然として存在するが、今ではより経験を積み、主流化する前の段階で有望なアルトコインを探す傾向が強まっている。加えて、現在は中央集権型取引所（CEX）の数も増え、法定通貨からの参入が容易になり、情報拡散のスピードも格段に向上している。
さらに注目すべきは「実用性（ユーティリティ）」の違いである。ドージコインはいまだに明確なユースケースを持たない「純粋なミームコイン」であるのに対し、マキシ・ドージはトレーディングコンペティション、ステーキング報酬、そして高レバレッジを活かした先物連携など、明確な機能を備えている。これらの要素が、長期的にホルダーの関与を維持する可能性を高めている。
最終的に、タイミングと取引所での流動性確保がうまくかみ合えば、マキシ・ドージはドージコインの2021年の強気相場を再現、あるいはそれを上回る可能性すら秘めている。結果が明らかになるのは時間の問題だが、その兆候はすでに見え始めている。
